読書は、最もコストパフォーマンスの高い自己投資の一つ

忙しくて本を読めない、読んでもすぐ忘れるなど、なかなか”良書”に出会えずにいる人も多いのでは?

ビジネスプロフェッショナルや読書術のプロたちに、良書と出会い、仕事ひいてはキャリアや人生に役立つ知恵を得る「知的」な読み方を伝授してもらおう。

次の一歩を踏み出せた背景には、一冊の本との出会いがあります。会社が上場し、店舗数も目標を超えた段階で、次なる目標は自分が海外へ出ることと定めていました。しかし、ベストな選択かなどとずっと悩んでいた。

その悩みを吹き飛ばしてくれたのが、「起業家の本質」です。著者は経営者を「立ち上げ派のパイレーツ型」と「マネジメント派のファーマー型」に分けて説くのですが、まさに私はパイレーッ型。ならば会社を耕すことはやめて、自分らしい新たな宝探しの旅に出るべきだ、と背中を押されたのです。

そんな私の価値観を作る上でベースになった本があります。人はいつかは死ぬ。死を強く意識すると、それまでに何を達成するかという人生の目的に目覚める。

そんな死生観を最初に学んだのが子ども時代に読んだ「シートン動物記」。また、「おなかの赤ちゃんとお話ししようよ」という童話には、人はそもそも目的を持って生まれてくると書いてある。目的を持って限られた時間で挑戦し続ける、これが私らしさだと思います。

薦められて読んだ本が『競争の戦略』と『競争優位の戦略』です。その都度この本を精読してきましたが、毎回違うヒントを提示してくれました。

著者は、経営とは環境および企業自身の変化に対するリスク管理がポイントであると説く。まさに経営の真髄。本書を読まずして経営はできないと断言できるくらい優れた著作です。

もう1冊、転機の都度に役立ったのが『コトラーのマーケティング・マネジメント』です。本書でマーケティングを実践的に理解でき、当社の業態作りに直接役立ちました。

企業活動はマーケット、競合他社、取引先などとのかかわりですが、その全体像はポーターが、マーケットはコトラーが記しています。そして、この両著を合わせると、ビジネスモデルが見えてくる。

いわばポーター+コトラーで初めて経営の原理原則が理解できるわけです。ビジネスモデルの仕組みがしっかりしていると、あとはお客さまの「ありがとう」を集めることに終始しても大丈夫。経営に少しでも関与する人には、ぜひ読んでほしい3冊です。